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よどの里の取り組みについて

〇はじめに

介護老人保健施設よどの里(以下、よどの里)では老健でありながら2011年より本格的に看取りを行っています。
最初は、「最期までここで過ごしたい…」という利用者様、ご家族様の思いを受けて始めた看取りでしたが、徐々に看取りを希望する方も増え、現在は年間平均10名を越える方の『看取り』を行っています。

〇施設での看取り

よどの里での看取りは日々の生活の延長線上にあると思っています。心身の機能低下や病気の悪化により、衰弱が明らかで回復の見込めない場合に、利用者様ご本人やご家族様の同意の下、心身の負担の軽減を最大限にして最期の時を出来る限り穏やかに住み慣れた場所でお過ごしいただけるように支援します。よどの里では多くの職種が専門性を活かして協力し、ご本人が慣れ親しんだ場所で、その方らしく最期まで暮らす事を目標に様々な援助を行います。

例えば、嚥下機能が低下した方であっても、ご本人、ご家族様の同意があれば誤嚥のリスクがあっても形態を工夫して最期まで好きなものを食べていただく場合もあります。お部屋には自宅と同じように好きな写真を飾ったり、花を飾ります。好きな音楽をかけてリラックスしてお過ごしいただけます。またお風呂が好きな方には、体調の変化にあわせて入浴日でなくてもお風呂に入っていただく事もあります。

〇医療処置について

よどの里では日曜日をのぞく週に6日、医師の来診があります。また、24時間365日看護師が在中していますので、苦痛を取り除く点滴や場合によっては痛みを軽減する麻薬の投与なども可能です。

〇様々な看取りの形

よどの里で看取りを行った方の中には長年この地域で生活し、よどの里をずっとご利用になられていた方から、病院から紹介されて看取りのためによどの里に来られた方など様々な方がいらっしゃいます。また、最近では一旦よどの里を退所され他の施設に入所し何年かした後、よどの里での看取りを希望されて帰って来られるケースもありました。どんな方に対しても、その方自身やご家族様から生活史・個人史をお聞きし、ケアプランに反映させて、その方らしい生活が送れるよう援助します。

〇看取りについての職員の意識

看取りを始めた頃には、介護職を中心として看取りに対する不安や死に対する恐怖感などがありました。しかし、経験を重ね学習を積んだ今では、よどの里で生活されていた利用者様の生き方に寄り添い最期まで支えるケアの一環として意識が変化してきています。定期的に学習会を開催し、看取りの利用者様で気になることがあればタイムリーにカンファレンスを行い、多職種で相談し合うことで日々研鑽を積んでいます。また近年グリーフケアを専門的に勉強したスタッフも加わり、看取りだけでなく看取った後のご家族様へのケアも含めて今後さらに力を入れていく予定です。

 

 

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